「サン・ジョルディの日」。
日本ではあまり知られていませんが、スペインカタルーニャ地方伝統の祝祭日で、バラの花と本を贈る日とされています。
まず、聖人サン・ジョルディ(Sant Jordi)が殉教した日として、この日に愛を伝え合う習慣が定着しました。由来となったのは、「ドラゴンと愛のバラの伝説」。
カタルーニャ地方の守護聖人、サン・ジョルディ。
「サン・ジョルディの日」として語り継がれているのは、こんな伝説が由来だとされています。
むかしむかし、カルターニャのある村に、恐ろしいドラゴンが棲んでいました。
ドラゴンの怒りを鎮めるため、人々は順番に一人ずつ生贄を捧げてきました。
ある日ついに、王家のお姫様が生贄になる日がやってきたそうです。
お姫様がドラゴンに捕らえられそうになったそのとき、白馬に乗った若き騎士が現れました。
その騎士こそが、サン・ジョルディだったのです。
彼はドラゴンをひと突きで仕留め、見事お姫様を救い出しました。
そのとき、ドラゴンの心臓から流れ出た血からは、美しいバラの花が咲き乱れたといいます。
以来、サン・ジョルディは愛の聖人として讃えられるようになりました。
サン・ジョルディがドラゴンを倒した伝説から、「サン・ジョルディの日」には花(特に赤いバラ)を贈る習慣が生まれました。
本を贈るようになったのは、もっと後のこと。
実は、4月23日は『ドン・キホーテ』の著者であるスペインの文豪ミゲル・セルバンテスの命日。さらに、『ハムレット』や『ロミオとジュリエット』で知られる劇作家ウィリアム・シェークスピアの誕生日・命日でもあります。
このことから、文学に縁の深い日として本を贈る文化が広がったのです。また、ユネスコはこの日を「世界 本の日」と宣言し、日本でも「子ども読書の日」として定めています。
私は、子どもの頃は本が大好きなコでした。
・・・過去形なのは、子どもが生まれてからは絵本の読み聞かせはあったものの、自分のために本を読むという習慣がなくなり、いつの間にか「本を読み始めると眠くなる」という症状がで始めるほどになったのでした。
それでも、数年前から少しづつ、まずは書店で目に留まったタイトルの本をジャンルは気にせず読むようにしてきました。
そこですごく気に入って、何かあれば友人などに贈っていた本があります。
もし、明日が来ないとしたら、
わたしは今日、どんなにあなたを愛しているか伝えたい。
9.11同時テロの後、アメリカで朗読され、世界中が涙した感動の詩。
子供を、恋人を、兄弟を、親を…、
大切な人を想いながら、この詩を読んでください。
(本文より一部抜粋)
たしかにいつも明日はやってくる
でももしそれがわたしの勘違いで
今日で全てが終わるのだとしたら
わたしは今日
どんなにあなたを愛しているか 伝えたい
↑ Amazonの概要には、こう書かれています。
2007年発売、著者はノーマ コーネット マレック。
今日という日を大切にしたいと思えた1冊で、最初に心惹かれた言葉は確かに詩でしたが、訳した筆者のあとがきにも心打たれます。
本嫌いな人にも、あまり読む習慣が無い人でも、引き込まれる短文でさらさらと読めてしまうと思えますし、何より大切な人にも読んでもらいたくなる本は初めて出会いました(写真にあるように、”すぐプレゼントできるように”と、まだ余分に1冊持っています笑)。
「サン・ジョルディの日」。
たまには本を贈ってみても良いかもしれませんよ♬
大切な人へ、もちろん自分自身に、でも♡
今では本もネットで購入する方が増えているかと思いますが、もし本が好き、もしくは「少し読んでみようかな」と思っている方がいましたら、一度本屋さんへ足を運ぶことをおすすめします。
ネットだと、「何がいいかな」とはあまり探しません(私は、ですが)。
でも、本屋さんだと「何がいいかな」とお目当てを探す前に並んでいる本を見て物色します。
今流行っているコンテンツがわかってきますし、思いがけない本と出会うかもしれません。
ちなみに、私の最近のお気に入りは絵本コーナーです。
子どもの頃とは違う観点で絵本を見ていると、作者の言いたい背景まで想像して1冊で何度も楽しめたりしますよ♪
【 関連過去記事 】
後悔しない時間、の過ごし方 ⇦ こちらも併せて読んでいただけると喜びます。