「否定される」ということと「否定しない」ということは対極にあります。最近出会った本があり少し気になった内容でもあったので、今回はそんな内容のお話をしていこうと思います。
否定され続けると人はどうなるか
否定されることは少なからず社会生活を送る中で体験したことがある方は多いはず。
ただ、稀に「否定され続ける」という方もいます。コンビニの女子トイレにはよくDVについての相談機関のポスターが貼られていて、そこに「何を言っても否定される」というような記述がありました。
否定され続けると、人は以下のような影響を受ける可能性があります。
- 自己肯定感の低下
否定され続けると、自分の価値や能力を否定されるような気持ちになり、自己肯定感が低下します。自己肯定感が低いと、自分を信じることができず、自分の意見や考えを表現することにも消極的になります。
- うつ病や不安症などの精神疾患の発症
否定され続けると、ストレスや不安を抱えやすくなり、うつ病や不安症などの精神疾患を発症するリスクが高まります。また、自殺念慮や自傷行為に走ることもあるでしょう。
- 対人関係の悪化
否定され続けると、人に対する信頼や期待を失い、対人関係が悪化する可能性があります。また、否定的な言葉を浴びせられることによって、攻撃的になったり、自分を守るために攻撃的な態度を取ったりするようになることもあります。
- 仕事や学業への影響
否定され続けると、仕事や学業に集中できなくなり、成果を出すことが難しくなります。また、否定的な言葉を浴びせられることによって、自信を失い、挑戦することをためらうようになることもあります。
否定され続けると、心身にさまざまな悪影響が及ぶ可能性があります。否定的な言葉を浴びせられたときは、その言葉を鵜呑みにせず、自分を大切にすることが大切です。
また、否定され続ける状況を改善するために、周囲の人に相談したり、カウンセリングを受けたりすることも有効です。
否定され続ける状況を改善するために、以下のような方法を試してみるとよいでしょう。
- 否定的な言葉を否定する
否定的な言葉を浴びせられたときは、その言葉を否定するのではなく、冷静に受け止めることが大切です。否定的な言葉を否定しても、状況が好転するわけではありません。
- 自分の良いところを認める
否定され続けると、自分の良いところを見失いがちです。自分の良いところを認め、自分に自信を持つことが大切です。
- 信頼できる人に相談する
否定され続けることで、心身に負担がかかっている場合は、信頼できる人に相談しましょう。家族や友人、カウンセラーなどに話を聞いてもらうことで、気持ちが楽になるでしょう。
否定され続けることは、決して良いことではありません。否定され続ける状況を改善するために、積極的に行動することが大切です。
否定しない習慣を身につける心がけ
では、対極にある「否定する側」のお話で(汗)、否定しない習慣を身につける心がけ、というものになります。
否定することは、相手を傷つけたり、自信を失わせたりする可能性があります。また、自分自身も否定的な思考に陥り、ネガティブな感情を抱きやすくなるものです。
否定しているつもりはない、というのが実は大きな問題だと私は考えました。言葉や行動は、当人がどういう意図で発したかより、相手がどう受け取ったか、ということがポイントです(あまり考えすぎると、コレもまた面倒臭いというか・・・)。
そこで大切なのが、否定しない習慣を身につけること。否定しない習慣を身につけることで、以下のようなメリットがあります。
- 相手を尊重することができる
- 相手との関係を良好に保つことができる
- 自分の可能性を広げることができる
否定しない習慣を身につけるためには、以下のような心がけが大切です。
- 相手の気持ちを理解する
否定をする前に、相手の気持ちを理解することが大切です。相手の立場になって、なぜそのようなことを言ったのかを想像してみましょう。
- 相手の良いところを見つける
相手の良いところを見つけるように心がけましょう。相手の良いところを見つけることで、否定的な気持ちが減り、肯定的な気持ちが湧きやすくなります。
- 相手の意見や考えを受け入れるようにする
相手の意見や考えを、自分の意見や考えと合わないとしても、受け入れるようにしましょう。相手の意見や考えを否定することは、相手を否定することになります。
- 自分の意見や考えを肯定する
自分の意見や考えを肯定することも大切です。自分の意見や考えを否定していると、自信を失い、否定的な思考に陥りやすくなります。
否定しない習慣を身につけることは、簡単なことではありません。しかし、少しずつ心がけることで、否定しない習慣を身につけることができます。
否定しない習慣を身につけることで、自分自身や周囲の人との関係をより良くすることができるでしょう。
「否定しない習慣」について考えるきっかけとなったと冒頭に書いた本がこちら、
「否定しない習慣」です(コーチングという言葉を知っていれば入りやすい内容かもしれません)。
誰かと話していて「・・・ん? 聞いているのかな」とか思うことがあったり、何か話すと「ふ〜ん・・・」と返ってくることについてが、個人的にすごく引っかかる事柄でもありましたが、相手の言葉を聞き流したり真剣に受け取らないことも否定になると書かれており、少しスッキリしました(笑)。
「私が気にしすぎていたんではなく、これも”否定”の1つだったんだ」と理解できただけでも気持ちが軽くなりました。
否定しないというのは相手の意見を承認して存在を認めていることを示すということであり、良好な人間関係を築くためには不可欠。
否定しないからといって全て賛同するというわけではなく、承認したのちに自分の意見を言う許可を得てから伝えるというプロセスを踏むことで相手の心理的安全も確保しつつ議論ができる、ということですね。
以下、他の方のレビューも置いておきますので興味のある方は一度ご参考ください^^
- 相手の言った事を、否定しないなんて、無理がある、と、タイトルを見て、思いました。しかし、様々な、意見を、否定をしない事によって、心理的安全性が、担保され、組織としては、上手くいくというのは、納得でした。一読の価値あり。
- 前半の観点としては良かったと思います。後半の実例や行動の起こし方については「それでどうやって課題解決に向かうか?」が練り込み不足に感じました。言い方ひとつで相手への伝わり方が違うということはわかっていてもなかなか直せないので、そんな自分への戒めのために購入しました。無意識に相手を否定してしまっている可能性もあるということが書いてあり、言葉はほんと難しいなと思いました。
- この本を読んでから 生活がちょっと楽になったとかんじています。
- 本の内容は、知識としては必ず持っているべきで、さらにできれば実践すべきことではありますが、それは心掛けでいいと思います。というのも、ケースバイケースで、相手の性格や、相手との関係性で必要であれば使う、との考えでいいと思います。会話において配慮の必要がないのに否定しなさすぎるのも、コミュニケーションに支障が出ることもあるかもしれません。
- 本当の意味で「他者の心に配慮する」気持ちがなければ読み飛ばすし、綺麗事に見えるでしょう。そういう意味で人を選ぶ本ではある。自己中心的な性格の人には相容れない本だけど、ソレ以外の人にはオススメです。